24歳の私

「ヒロ兄、ハルちゃんのプレゼント決まった?」

 

「ああ・・・。カナコの提案どおり、口紅」

 

「・・・へぇ。どんな気分?」

 

「ん?」

 

「口紅贈るのってどんな気分?」

 

「あー・・・他の男にはやらね・・・とか?・・・言うなよ、ハルに」

 

「そっか。」

 

 

 

 

兄が恋人に贈るプレゼントで悩んでいたから口紅をすすめた。

 

 

 

私は一番好きな人に抱かれたことがない。
一度も・・・。

 

これまで両手で足らないくらいの人に抱かれたのに、一番好きな人にだけ抱かれていない。

 

 

 

 

初めて本当の『好き』を教えてくれた人。

 

今もずっと『好き』をやめられない人。

 

 

 

あれからもうすぐ10年。

 

 

 

口紅がちゃんと似合う大人になった。

 

 

だから抱きしめてほしい。

 

 

温めてほしい。

 

 

冷め切った心と身体を温めてほしい。

 

 

 

 

 

ずっと一番好きなあの人に・・・。

 

もし・・・

 

 

 

 

今、好きだと言ったら・・・本当をくれる?

 

 

 

 

 

24歳の私。

 

今なら7歳の年の差はなんでもない。

 

 

 

 

だけど・・・あの頃の7歳はあまりにも大きかった。